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2015年3月

2015年3月27日 (金)

「This war of mine」レビュー リビア・コソボ・シリア・サラエボそれから…

 

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 遠くから砲声が響く。空は黄土色に濁った曇り空が続く。ぼろぼろの家屋の中に3人は逃げ込む。わずかな資源。「こんな町早く逃げ出していればよかったんだ…」 7日が経つ。先の見えない戦争。容赦なく食料を奪う。ひどい季節。寒波が身を凍えさせる。それは心をも痛めつける。お互いが慰めあう。「助け合わなきゃいけないの、そうでしょ?」次の日ひとり死ぬ。誰かが医療品を求めに来る。少し考え、帰す。夜、スーパーマーケットへ資源を漁りに行く。銃を持つスカベンジャーに追い立てられる。犯罪が横行する…

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2015年3月19日 (木)

Nintendo®2015

G

2015年以降の任天堂のゲームデザインはどう変わるのでしょうか?


 つい最近発表された任天堂とDeNAとの業務提携。経営の視座からは両者停滞の末の野合みたいな解釈も健康事業の参入と重ねて任天堂どうなると見られているけれど、そこはあまり興味ない。


 環境激変で興味あるのはゲームデザインの定義とか変化はどうなるのかな、というとこ。日本のゲームデザインの天皇家とも言えそうな任天堂、かなり長期にわたり独自の立ち位置を守っていた。ところが時代の変化によって外部の流れに混ざらざるを得なくなるとき、そこにどういう変化つけんのかな?

 カジュアルとハードコアゲーミングの両者を併せ持った比類なきゲームデザインを通底している任天堂。パースペクティブずれてるかも知れないが、今回のニュースを観るに今年からはそんなカジュアルとハードコア双方に引き裂かれるかのような流れが面白い。


 カジュアルの最大の場であるスマートフォン・ソーシャルゲーム界隈。ハードコアには海外AAAタイトルやマルチプレイヤーのPCゲームの流れ。その極端な引き裂かれかたの中、ゲームデザインにどう結果として現れるんだろうな。

 


 任天堂のゲームデザインも最近のAAAタイトルからPCゲームの影響ってどれほどなんだろな、みたいなのをちょい前にやったが、今後に期待するとしたら「DayZ」はじめサバイバル&クラフトのマルチプレイヤー再解釈まで混ざりに行ってほしいもんだが…(スプラトゥーンもそろそろ「counter-strike」を1000時間くらいやりこんだ人からの記事でねえかな、いやあっても見てないだけかな・・・ 競技FPSさっぱりやってないオレではまったくわからない)

 こんなにドラスティックな変化の流れ、ある意味今年は任天堂ブームだ。ゲームの日本産だとか海外産だとか、もういいじゃないか。この激動が面白そうなのでちょいちょい任天堂ネタやってこう あっそうだあれでも書こう 次回の次回そのまた次回あたりに”宮本茂の生み出したマリオに命を吹き込んだ男”みたいなネタでもやろう そうしよう まったく今回のニュースも前回のWiiUと海外PCゲームムーブメントの影響も関係ないネタだが…ちなみに次回は任天堂まったく関係ない、2014年ダウンロード中軽量級トップコンテンダーー「This war of mine」です…

 ところで、ゲームにおけるカジュアルの対義語はなんだったかな?めんどうだからハードコアだなんて書いてしまった。

2015年3月16日 (月)

ぶち撒けた脳漿 無い Hotline Miami2:Wrong Number レビュー

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 もしかしたら作り手が一生に一度しか訪れないような瞬間をものにしたかのような、とさえ思わされた「Hotline Miami」の続編。

 当然のように苛烈なまでに期待がかけられる。でも他のジャンルを見てもわかるように、作り手が一生に一度しか手にできなかったろう奇跡のような作品、その次回作であったり続編なりに続けて2度奇跡が起きるものではない。


  ましてや初代は些細な部分くらいしか批判は無いくらい美しくまとまっている。ここから足しても引いても、いずれにせよ美しさを損ねることはわかりきっていたことだ。(全盛期を迎えた人気ゲームのシリーズが長期化し、美しかった瞬間がどれだけ次回作だのリメイクだので損なわれてきただろうか)


 だけど何をしても美しさを損ねることがわかりきっているならば、徹底して付け足し、過剰にし、醜くなってしまえば逆に面白くなってしまう。そもそも「Hotline Miami」がICOだとかLIMBOだとかみたいに元来から美しいことを志向して生まれてきたゲームじゃないことはわかりきっていたことじゃないか。えーっと、どうせだし最近発売されてるネタにつなげれば「時のオカリナ」に対しての「ムジュラの仮面」みたいな亜種の切り方というか。ドラクエの3から4のような…なぜ「Hotline Miami2:Wrong Number」からもっとも遠いゲームを挙げてるんだ?ムジュラやドラクエ4は醜い面白さってことに…まあいいや


 当然作り手のその勘はもの凄い。美しくまとまってた物の崩しぶり付け足しぶりの手腕が激烈に面白い。もともとが4時間とかそこらで思いついたゲームを形にしていたというカクタスの事、二度目の美しさより速攻の発想を重ねたグジャグジャな面白さが上等じゃないか?


 

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2015年3月 5日 (木)

half-life MOD 「ESCAPE FROM WOOMERA」 未完のドキュメンタリーゲーム(修正)

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 前回の「ドキュメンタリーの要素のあるゲーム」ネタの続き。 現実の事件や社会を題材にするゲームが増えている中でドキュメンタリーのような手触りの作品が少なくなく出ている印象がある。しかし歴史の中では、社会問題にアプローチしたマジもんの危うい作品があったようだ。

 初代・2と共にhalf-lifeのMOD界隈は現在にまで繋がる競技性の高いFPSから特異なアドベンチャーを生む土壌になった。ラディカルであったり実験的な手法をMODからスタートし、あとにスタンドアロン版としてリリースされてきた作品は数多い。


 そんな特異さが当たり前な土壌の中で異色の経歴を持ったMODがある。それはオーストラリアの移民問題という凄まじく突っ込んだアプローチをとり、特異な注目を浴びていた。だがその野心にもかかわらず、危険なテーマがさまざまな批判を受ける中で制作は中断。完成品がリリースされることなく、現在までもhalf-life MODという形でのプロトタイプ版のみが残されている。それが2003年から2004年に行われたプロジェクト「ESCAPE FROM WOOMERA」だ。

 

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