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2013年6月

2013年6月27日 (木)

「evoland」感想と考察:ビデオゲーム進化の歴史を追体験する革新的なアクションRPG、だがしかしその歴史観とは・・・

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 ビデオゲームもハードの進化を遂げていくことと年月を積み重ねることによりそれは一つの歴史が出来上がっているのは確かであり、近年ではジャンルごとに進化の歴史を振り返り、追体験させるような構成をとっている作品をしばしば見かける。たとえば日本のシューティングゲームの大家であるタイトーの「スペースインベーダー・インフィニティジーン」など。

 さてアクションアドベンチャーというジャンルにて、ビデオゲームの進化を追体験させるというとてもいい狙いどころであるフランスのshiro gamesによる今回の「evoland」なのだが、日本人にはおなじみの元ネタが二つあり基本的にはそのパロディの形によるビデオゲーム史の進化が出来上がっている。基本がそれでもかまわないけれど、ところが最後まで遊んだ中で思うのはこの作品のビデオゲームの歴史観はこれでいいのかよということだ。


 というわけで現代の新傾向「ビデオゲーム史の進化追体験ゲーム」である本作のレビューながら、「その正しい歴史の編み方とは?」の問題提示エントリ。

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2013年6月20日 (木)

E3 2013の感想と考察・「The Division」「Watch dogs」、「Destiny」「MGSV」が織りなすネクストレベルの未来光景(追加版)

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あたりまえのオープンワールド オンライン シングル・マルチプレイヤーの境界消失? タブレット連動などの多重インターフェース 拡張現実

 さて現行のビデオゲームの世代が過去最長のスパンののちに、いよいよ次世代へと向かうことになったことで今回E3で発表された作品の中で話題になった作品たちがあるテーマを共有して表現して見せているかのようで、例年になく良かった。

 そうオレが感じたのも、そのテーマというのはそれはなんと言うべきかな、初代のプレイステーションに現れた諸作品が見せた90年代のテクノロジーと社会変化の合わさった光景みたいな時代の前線が作りだした象徴的な未来光景というもののような、2010年代(こうしたディケイドの区分け自体ももしかしたら時代遅れになるのかも知れないが・・・)のテクノロジーと社会環境が生み出す、時代とテクノロジーの拮抗が生み出す象徴的な未来光景になるのではないか?と久方ぶりに思わされたからだ。

 ではその「この時代の未来光景」を思わせたそれは何か?ということで、E3にてハイライトを飾ったUBIの「The Division」「Watch dogs」 、Bungieの「Destiny」そしてコナミ小島組「MGSV」から予想される2010年代・AAAタイトル最前線での未来光景の考察。

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2013年6月18日 (火)

ゴールデンボンバーさえ現れなければファイナルファンタジー15をいつまでも永遠に「カ、カ、カッコイイ(そして失神)」と言い続けられたはずだ

 さていつまでたっても続報が聞えてこなかった「FF13ヴェルサス」だったが、遂にE3にて「ファイナルファンタジー15」と正式にナンバリングし直されることとなったのだが、今この段階でトレーラーをみたらそれはもうなんというか、古臭いと判断してしまい次になぜか笑ってしまった。

 それはもうRPGの段階がスカイリムやバイオウェア作品と言ったレベルにまで底上げされたせいだからか。それともバイオショック・インフィニットのようにナラティブや表現のレベルが底上げされたものを見たせいか。AAAタイトルにて革新的な作品が提出され続けたせいでいつまでも開発しているFFヴェルサスの発表が遅れたおかげで古びて見えるのだろうか。いや違う。


 正直笑ってしまった理由はおそらく紅白にも出場したゴールデンボンバーのせいだ。多分そうだ。もうあれのパロディの仕掛けのせいで90年代くらいからずーっと続いてるあのヴィジュアル系バンドメイクやらシルバーアクセ系統やらでカッコつけるそれをデザインの核をそこにかなりのところ置いている野村哲也に「女々しくて」で再起不能クラスの致命傷を無意識で負わせているというふうに見えてしょうがない。金爆が歌うたびにFF15の命の灯が消えてる。


 もはや上のトレーラーは金爆のリーダー鬼龍院翔が「ヴィジュアル系のカッコつけたそれが絶妙にズレてダサくなっている」というギャグでありながら真剣なそれを演じてるとしか見えず、剣を壁に突き立ててぶら下がってるその光景の異様さなんか特に野村FFのパロディだとしたら絶妙だった。だがこれが公式なのである。ということでまさかのゴールデンボンバーから紐解く90年代後期のPSでのFFの主要デザイナー野村哲也の方向についての雑記。

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2013年6月16日 (日)

「Proteus」「Dear Esther」「アクアノートの休日」、もしかしたら「塊魂」などを評価する言葉”インスタレーション”

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 初期のプレイステーションで見られたものの、やはりゲームデザイン上セールス的に結果を出しづらいものであったゆえに鎮火してしまっていたが、近年のダウンロード市場の活況によるインディーズゲーム界隈にて再び見られるようになってきたゲームジャンルがある。


 それはかつて「アクアノートの休日」あたりを嚆矢として現在の「Proteus」といった、ゲームのルールや駆け引きと言ったものをすべて取り外し、あるテーマによって作られた空間を歩くゲームたちのことだ。しかしビデオゲームを遊ぶにおいて、感情移入に必須である細かなキャラクターや演出によるストーリーテリングから、提供されるルールや駆け引きといった要素がほとんどと言っていいほど排除されているこれらのゲームに関しての感想を目にするに、たいていの人々は「これはゲームなのだろうか」といった哲学的問答に落ち込み押し黙ってしまうのを見かける。どうやらビデオゲーム界隈にてこれらの作品に触れた際に明確な言葉を紡ぐことは難しいらしい。


 非常に簡潔なプログラムによって作られただろうこのジャンルはどうやら「何がゲームか」という本質論へと引きずり込んでいく、見た目以上に危険なジャンルのようなのだが今回はこのジャンルに言葉を与えるならこうなるのではないでしょうか?という記事。

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2013年6月 3日 (月)

彼らは皆かけがえのない存在「Thomas was alone」感想・そして「ICO」から思う今のパズルアクションがもたらす物語の考察

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 基本的にビデオゲームを遊んでいるとき、アクションの2PプレイやMMOのように対人を介してのものは全く別にして、シングルでのRPGなどを遊んでいる時に仲間が仲間を助け合う関係と言うものを、ストーリーの展開ではなく戦闘などのゲームプレイの中で感じることは最近全くなくなった。

 これはオレがすれてきたせいなのか。「ドラクエ2」を遊んだ時に、初めてサマルトリアの王子が仲間になってしばらくくらいはゲームプレイ中にそういう「仲間が助け合う」みたいな行間は見えたかもしれないが、RPGなんてやってる手前すぐさまにそれは戦略上の手段や手駒への評価にすり替わる。みるみるうちに戦略上役立たずであったり、または「ドラクエ4」のクリフトの死の宣告呪文を連発するAIのようにズレて行きはじめ、そこには皮肉な感情しか残らない。

 情緒的な展開もゲームデザインやゲームシステムの結果ズレ始める。「バイオショック・インフィニット」でさえも提示されるストーリーと表現の豊穣さに対し、FPSというゲームシステムの上でエリザベスというのがかけがえのない相棒というよりかは結局はどの段階で弾薬や回復を出すかというルールにしかなっていない。


 シングルでのゲームにおいて、ストーリーではなくゲームプレイのなかでかけがえのない仲間たち、という感覚を見取ることはもうないのか?と思っていた矢先に、まさかのミニマルスティックアクションパズル「thomas was alone」のゲームプレイの中で、久方ぶりにそのかけがえのなさを見出した。もしかしたらそれは「ICO」以来かもしれない。というわけでそういうナイーヴなテーマと、近年のアクションパズルから生まれる感情に関して。

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