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2013年3月

2013年3月19日 (火)

海外の「アドベンチャーゲーム・オール・タイム・ベスト100」名作ランキングと、ろくにお互い輸出入されない日本と海外のアドベンチャーゲームの事情(修正版)

Grime_fandango

 海外サイトを漁っていたら大変興味深い企画「アドベンチャーゲームのオールタイムベスト100」があり、主催のサイトの名前もそのまんま「Adventure gamer」 と完全なアドベンチャーゲーム専門の情報サイトによる、記事の作られた2011年12月30日時点のこのジャンルに歴史を残しただろう100本のアドベンチャーが選ばれている。

 しかし、日本サイドから眺めてみるとこの文化差にびっくりする。日本からも「逆転裁判」など巧舟作品や「ウィッシュルーム」のCING作品などが選出されているが、昨今はHDゲームでの活躍により洋ゲーと日本との距離感というのは薄まっているようになってきているとはいえアドベンチャーゲームというジャンルはそんな時勢もなんのそのでこのオールタイムベスト選考の傾向を見れば久々に日本と海外の深いコンテクストの違いを味わえることうけあいである。

 ということで本エントリ公開後よりいくつかのご指摘を頂いた上での追加・修正版。

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2013年3月14日 (木)

”音”から全てが始まる「Finding Teddy」感想と考察・iosアドベンチャーゲーム研究

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 少女が夢の中の淡さと残酷さにまみれた幻想の世界へ行く「Finding Teddy」

 ある夜、お気に入りのテディベアと一緒に眠っていた少女に、クローゼットから突然長いクモの足が出て来てテディベアを奪い取ってしまう。それに気づいた少女は目を覚まし、クローゼットの奥に広がる幻想ととも夢ともつかない世界へと奪われたテディベアを探しに行くポイント&クリックアドベンチャーだ。

 そのピクセルで描かれたグラフィックから「スキタイのムスメ」との比較が一部海外サイトのレビューでも見られるのだが、トータルな完成度から言えば「Findikg Teddy」は荒いところが目立つし、よりシンプルなポイント&クリックの形式である。だがしかし、この作品は停滞しつつあるアドベンチャーの「ゲームのルール」というものを美しくリメイクし得る可能性を秘めているんじゃないか?と感じられる仕掛けが施されており、その部分がひとつ突破口になるのではないかと思った。


 基本的には「何らかのキーとなるアイテムを見つける⇒何らかのロックと思われる場所で使用する」ことと「何らかの提示されるパズルを解く」ことでゲームを進めていくオーソドックスなアドベンチャーゲームの「ルール」となっている。


 しかし、このゲームの「何らかの提示されるパズルを解く」点、ここが本作の特徴で、それはによって解き明かしていくものなのだ。森の中にいるカエルの歌声などをヒントに音を聴き取り、ポイントになる場所で五線譜のような画面で音を出すコマンドを使ってパズルを解いていくのである。

 アドベンチャーにおけるパズルのデザインとしてそれは「ゼルダの伝説 時のオカリナ」を挙げても決して珍しいファクターじゃあないだろうが、このゲームで面白いのはその音を使った謎解きが、ゲームを進める途中から別の意味へと変貌していくことなのだ。その転換がある種のジャンルの先祖がえりとも見える点で非常にスリリング。それは何か?

 

 ということで、ここからはネタばらしになってしまうのでまずリンクをこちらで。

 

Finding Teddy 体験版

 

Finding Teddy 本編 

  ちなみに体験版もあるがそこから本編をアンロックしてしまうと「アプリを削除して再度インストールすると、アンロックされていないことになり、再び購入する必要があります。」という話が出ているので手間になるが体験版で気に入ったらストアから本編を購入することを推奨。

クリアしたか?詰まったか?ということである程度まで進んだらならある意味攻略要素付きの本文続きです。

 

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2013年3月13日 (水)

”偉大なゲームデザイナーたちが持つ偉大な映画監督たちと同じ能力”GAME・SCOPE・SIZEリミックスバージョン

Nostalghia

 ちょっと前に海外サイト1UPに上がった「6人の偉大なゲームデザイナーたちが持つ偉大な映画監督たちと同じ能力」という企画がGIGAZONEにて翻訳されたものがあったが、これも映画を目指したビデオゲームの文化成熟のたまものということでこんな比較も可能に・・・かと思いきや今よくよく読んでみるとけっこう適当。

 映画にも詳しい人ならどう適当なのかとっくに分かってると思うけど、同じ能力って作品の雰囲気やものづくりのスタンスで一致しているということなのか、それともジャンルの慣例を越えていく仕事をしたこと同じ能力といってるのかがごっちゃになってる。モリニューとコッポラが「結果を恐れず新しい領域に踏み出す能力」から同じ能力ってその面で一緒にしちゃダメだろ!モリニューもコッポラも他に例えられやすいクリエイターいるだろ!



 ってことでまあ元々が話半分の適当企画とはいえ、やはり興味深いものはある。それなりに映画もゲームも多く触れていると確かに触感や印象が結果として似通っているのは数多く存在する。というわけで今回はオレ個人の感想でチョイスした「偉大なゲームデザイナーたちが持つ偉大な映画監督たちと同じ能力」です。

 基本は作品の空気感やスタンス、作家としてのバイオグラフィなどが近似してるのを選んでみるけど、やっぱそこまで厳密ではなく話半分な感じの、まあ気楽な適当企画ということで。とりあえず名の知れた日本人クリエイターのみになってます。

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2013年3月 9日 (土)

ふと思い出すクソゲー・「サンリオタイムネット」ポケモンブームのダークサイドムーン

Kitty

 クソゲーには出来れば出くわしたくないものだろうが、なるべく避けるようにしていても2.3本は出くわすことがある。が、最近は極端なバグが目立つ作品などを別に、最初からコンセプトがおかしくなったまま突っ切った「ゼノサーガEp2」のような心に残る底抜けの大作というのもあまり見なくなってきた。近年のクソゲーオブザイヤーなんか少しも面白くないわけだし、時代ですね・・・

 

 そんな時代ながらふと懐かしく思い出す、数少ないクソゲーが一つある。あれは小学生か中学くらいのことだったかに遊んだGBの「サンリオタイムネット」だ。

 しかしふと思い出してネットで色々探しているうちに、良く考えたらこのゲームのとてつもなく恐ろしい側面に気付き、ある意味昨今の時節ではおそらくは発売が不可能だろう思われる時代に乗ったソフトであったのである。サンリオの怖さをみんな分かってない!それはなにか?ということでのGBの一時代のクソゲー回顧。

 

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2013年3月 1日 (金)

海外90年代アドベンチャーゲームクラシック「Broken Sword: The Shadow of the Templars 」感想と考察 ios名作アドベンチャー探訪2

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 iosで遊べる名作アドベンチャーその2!ということで向こうのアドベンチャーのクラシックと言えるだろう「broken sword」の初代のレビュー。日本のアドベンチャーもアニメとゲームが地続きになってるのをひとつ完成系にしていると思うけど、向こうのアドベンチャーの流れを見るに演出や表現全体の完成度を高めていってそういうゴールを目指すということのはあっちが早かった、というのも考えて面白かったですよ、と。

 日本ではMMVよりPS2にてリリースされた第三作「ブロークンソード・眠れる龍の伝説」を知っている人も少なくないと思うが、これが原点だ。

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